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第一三共株式会社 品川研究開発センターの皆様
第一三共株式会社 品川研究開発センター
所在地:東京都品川区広町1-2-58
URL:https://www.daiichisankyo.co.jp/
竣⼯年⽉:1984年~2014年(建物による)
認定区分:トップレベル事業所
事業所の業種:研究所
お話しいただいた方
第一三共ビジネスアソシエ株式会社 品川研究開発センター
サイト運営第二部 品川サイトグループ
グループ長  橋野 勝美 様

TMES株式会社
東京第一事業部
品川事業所長 川下 裕二 様

品川事業所  栃木 正文 様

品川事業所  高橋 幸男 様

環境の保全と健康・安全の確保により人々の健康で豊かな生活に貢献

貴事業所の概要(研究内容、従業員数、推進体制など)についてお聞かせください。

橋野:品川研究開発センターは、第一三共グループの主力となる研究開発拠点です。ここでは、薬の探索研究から開発に至るまで、研究開発のすべてを担っています。
敷地内には、主要な研究棟が8棟、事務棟が3棟あり、約1,400名の従業員が在籍しています。さらに協力会社を含めると、約1,800名の方が働いている事業所です。
温暖化対策の実施にあたっては、研究開発推進部長を中心とした環境委員会を設立し、第一三共グループにおいて主に総務・ファシリティを担う第一三共ビジネスアソシエ株式会社と、協力会社であるTMES株式会社が連携して、具体的な省エネルギー施策の検討・実施を進めています。

インタビューの様子
橋野 勝美様の写真

地球温暖化に対して、どのような課題認識がありますか。

橋野:第一三共グループでは、地球温暖化や異常気象といった環境問題を、私たちの生活や仕事に直結する重要な課題であると同時に、長期的な事業活動にも影響を及ぼすリスク要因であると捉えています。こうした認識のもと、環境(Environment)に加えて、健康(Health)、安全(Safety)を組み合わせた「第一三共グループEHSポリシー」を策定し、それらに関わる取り組みを一団となって体系的に推進しています。
ファシリティ部門を担う我々は、この中でも、特に環境に関する「資源・エネルギーの効率的利用、温室効果ガス排出量削減、水の適正利用と排水管理」を重点的に取り組んでいます。

トップレベル事業所認定を取得された目的や背景、きっかけを教えてください。

川下:第一三共グループでは、品川研究開発センターに先立ち、葛西研究開発センターが2010年度に準トップレベル事業所の認定を受けました。当時は、環境問題への関心が社会全体で高まり始めた時期であり、当グループでもCO₂排出量削減に向けた取り組みを強化していました。
そうした流れの中で、「品川研究開発センターでもぜひ挑戦しよう」という声があがり、認定取得に向けた取り組みがスタートしました。研究所という性質上、シビアな温度管理が必要な実験エリアが多く、エネルギー削減は慎重に検討する必要がありましたが、だからこそ取り組む意義は大きいと感じました。
そして、様々な取組の結果、2014年度に当事業所としては、初めてトップレベル事業所に認定されました。

川下 裕二様の写真
高橋 幸男様の写真

認定取得に向けて実施された主な取組(活動や設備投資)を教えてください。

高橋:まず着手したのが徹底的な現状把握です。約2年をかけて設備関係の全面的な調査を行い、照明やポンプ、ファンに至るまで、すべての機器の台帳を整理しました。
新旧さまざまな棟が混在する中で、現状を正確に把握する作業は容易ではありませんでしたが、丁寧に整理を進めました。
さらに、整理した台帳を基に設備の管理を進め、設備更新や改修に当たってはガイドラインに沿った高効率設備の導入や、事業所内への啓蒙活動にも着実に取り組んでいきました。

●認定ガイドラインに沿った啓蒙活動の取り組み
ポスターやイントラネットを活用した周知活動を継続的に行い、「全従業員が一団となって環境課題に取り組む」という意識の醸成を図りました。
具体的には、一般居室エリアにおけるクールビズ・ウォームビズの取り組みを強化し、空調温度の適正管理を徹底。夏季にはトイレの暖房便座の電源を停止するなど、トップレベル事業所の認定ガイドラインを参考にして省エネ行動の定着を促しました。当初はなかなか浸透しない面もありましたが、ガイドライン等を示しつつ地道に活動を継続することで、取り組みへの理解と納得感が徐々に広がっていきました。

認定を受けるために特に苦労したこと、または工夫したことはありますか?

栃木:当初の認定取得以降、認定基準の改正等により、継続した認定取得には、運用面での省エネ施策がより一層必要な状況でした。
さらに、近年は研究分野でも自動化の進展により、24時間稼働の機器が増加しており、空調や研究機器のエネルギー負荷も増加傾向となっています。
こうした背景を踏まえて、さらなる省エネの可能性を探るため、詳細なデータ分析や検証を進めてきました。
以下に取組事例の一部を紹介します。

栃木 正文様の写真
点検中の写真

●連続空調機系統チューニング
日常の運転監視から、ファン動力が増加傾向であることを発見しました。要因を調査し、劣化した部材の是正を行うとともに、新たに低圧損型HEPAフィルターを採用することで、ファンの圧力設定値を低減させることが可能となり、消費電力の削減につなげています。

●冷水2次ポンプ台数制御変更
運転実績からポンプの運転状況と消費電力の関係を詳細に分析しました。ポンプの消費電力は「回転数の3乗に比例する」ことから、ポンプの並列運転台数を増やし、インバータ制御により1台あたりの運転周波数を低減することで、全体として大幅な消費電力の削減を実現しました。

●コミッショニング(性能検証)実施
建物の建替えや設備の大規模改修に際して、エネルギー性能の最適化を目的にコミッショニングを実施し、そこから得られた50件を超える助言や指摘を精査してきました。その内容を具体的な省エネ施策へと反映させています。

トップレベル事業所認定を取得したことで得られた効果やメリットを教えてください。

橋野:認定取得に向けて整備した設備台帳は、その後も設備の修繕や更新計画に活用されています。現在も、中長期的な設備修繕計画等の策定にあたり、この台帳を基に具体的な検討を進めているところです。

川下:啓蒙活動の面においては、認定ガイドラインが省エネ施策推進の明確な根拠となることで、社内での説明や承認がスムーズに進むようになったと感じています。

インタビューの様子

今後の目標や取り組みの方向性を教えてください。

栃木:照明設備のLED化を継続的に進めていきます。今後も建物の大規模リニューアルが予定されているため、そのタイミングで設備の更新を行い、さらなる消費電力の削減を目指す予定です。また、再エネ利用を推進するため、太陽光発電システムの導入についても検討を進めています。

川下:施設管理におけるDXの取り組みも加速させています。日常点検や危険箇所の確認をロボットを導入してデジタル化することで、より精度の高い省エネルギー分析や効果検証が可能になると期待しています。さらに、デジタル化によって生まれた時間を活用し、今後も新たな省エネ施策の検討につなげていきたいと考えています。

品川研究開発センター
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